神様って本当にいるの?その存在を完全に否定した『ゲーデルの不完全性定理』

  • 2018年10月5日
  • 学問
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小中高と『やらされてきてしまった』勉強。

宿題やテストの毎日に勉強が嫌いになってしまった人は多いかもしれません。

でも、みなさんがやっている勉強は本当に面白い学問の世界につながっています。

『学びのトビラ』はそんな面白い学問の世界を少しだけ紹介する企画です^ ^

今回のテーマは、神様って本当にいるの?その存在を完全に否定した『ゲーデルの不完全性定理』

神様って本当にいるのかな?

そんな疑問を持ったことはないですか?

実はその存在を完全に否定してしまった数学者がいます。それがチェコ生まれの数学者、クルト・ゲーデルです。

彼が証明してしまった定理は『不完全性定理』と呼ばれています。

「神様」というとみなさんはどんなことを想像するでしょうか?
この世を作った存在、すべてを知る存在。
そんな全知全能の完全な存在をイメージするのではないでしょうか?

ゲーデルが証明した『不完全性定理』を端的に表すと「完全なものなど、この世に存在しない」ということです。つまり、完全な存在=神は存在しないということを数学的に証明してしまったのです。

ほぉ~そうなんだ~くらいに読まれているかもしれませんが、これってかなりヤバイこと!
世界宗教のキリスト教の考え方を否定されましたし、人の人生は完全に決定していると考える『運命論』みたいなものも否定されたということですからね。

面白いことに、本当は神様の存在を証明しようとしてゲーデルは頑張っていたんです。しかし、導き出された結論は「神様などいない」という事実。この結論にショックを受けたゲーデルは、精神を病んでしまったそうです。

彼が精神を壊してまで導き出した「完全性の否定」は、現代物理学でも支持され、「神様はいない」というのが現代科学の認識になっています。
『困ったときの神頼み』は通用しないということですね。頼りにすべきは結局自分の力。『ゲーデルの不完全性定理』は、そんな人生訓も教えてくれているような気がします。

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