こんにちは!
今日は、『初心者が資産運用を始めるなら、運用コストの低いインデックス投資が一択』という話をしたいと思います。
老後2000万円問題が取り上げられ、ただ定期預金をするのではなく、資産運用の必要性を感じている方が最近増えてきました。
とはいえ、、、

という先入観は依然として強くあり、多くの人が資産運用に踏み切ることが出来ていないというのが現状なのではないでしょうか?実際に、日本人の預金率は50%を超えるというデータもあります(参考:家計金融資産とは 日本、現預金の比率が5割以上)。
資産運用の重要性を何となく理解していながら、ほとんどの人が行動に移せていないのです。
確かに、投資=危ないものという印象を持ってしまうことはとても理解できます。僕自身、投資を始めて5年目くらいですが、大した知識もなく危ない商品に手を出してしまい、大きな損失を被った経験があります。(参考:さよなら45万円!みんなのクレジット行政処分でお金はどうなる?)
ただ、そういった大きな損失を出してしまうのは、投資(=資産運用)ではなく投機、つまりギャンブルをしているだけだったケースです。最悪の場合はただ詐欺にあっただけだったケースもあります(僕はこれでした、泣)。
多くの人が投資と聞いてイメージをするのは
(個別)株・FX・仮想通過
などだと思います。
多くのメディアが取り上げる投資の成功者もこれらのやり方で成功した人たちですよね。ただ、投資初心者がこれらの商品に手を出すことは、『投資(=資産運用)』と見せかけた『投機』、ただのギャンブルとなっているのが実情です。一部のごく優秀な人だけが勝ち抜くことが可能で、大抵の人は損して負けるゲームなんです。
そして、そういったギャンブル投資での失敗談を聞くたびに


そんなことを聞くとなおさら不安に思われるかもしれませんが、安心してください。投資の世界には、あのウォーレンバフェットも認める、初心者でも結果が出せる王道のやり方が存在します!

私から管財人へのアドバイスはこれ以上ないほどシンプルです。「10%の現金で米国短期債を買い、残る90%の現金でS&P500に連動する非常に低コストのインデックスファンドを買う」のが良いと思います。(私はバンガードのインデックスファンドを勧めます)
この方針で運用された信託財産の長期間のパフォーマンスは多くの投資家と比べて優れたものになるでしょう-例えば高いコストでファンドマネージャーを雇っている年金基金や運用機関などよりも、です。(出典:ウォーレンバフェット「株主への手紙」)
初心者が資産運用を始めるなら、インデックス型投資信託一択
そもそもインデックス型投資信託とは?
まず、投資信託というのは、プロの投資家が一般投資家である皆様の代わりに金融商品を選び、それをパッケージ化して売り出したものです。
我々一般投資家は、あまたある投資商品のどれを買おうかと悩む必要がなく、プロの投資家が選んだ商品を購入することができます。なおかつ、パッケージ化された商品には、様々な金融商品が含めれているため、投資信託を買うだけで分散投資までできてしまうのです。そんな便利な金融商品が投資信託です!(便利さにかこつけて詐欺まがいの商品もたくさんあるので注意ですが・・・)
インデックスファンドとアクティブファンド
そして、投資信託の中には、大きく分けてインデックスファンドとアクティブファンドの2種類が存在します。
インデックスファンドというのは、市場平均に連動するようにパッケージ化された商品のこと。
市場平均というのは、いくつかの企業の株式によって構成されています。
例えば、日本の市場平均の代表指数である日経平均は東証一部に上場している企業から225社選び、その株価の平均から算出されています。
トヨタ自動車、日産自動車、スズキ、NTT、KDDI、ソフトバンクグループ、三菱UFJフィナンシャルグループ、みずほフィナンシャル・グループ、電通グループなど225社
日経平均に連動する投資信託は、日経平均を構成する企業の株式を満遍なく購入し、日経平均と連動するようにパッケージ化された商品です。
プロの投資家は日経平均を構成する企業の株を満遍なく購入すれば良いので、選ぶ手間もかかりません。そのため、インデックスファンドはパッケージ化された商品を作るコストが低く、我々一般投資家が購入する際の手数料などのコストも低いという特徴があります。
一方のアクティブファンドは、プロの投資家が、自ら選んで購入した投資商品をパッケージ化したものです。
様々なデータや予測をもとに、プロの投資家が金融商品を選ぶのですから、当然手間がかなりかかります。アクティブファンドはパッケージ化された商品を作るのにかなりのコストがかかるのです。その分、一般投資家が購入する際の手数料などのコストが高いという特徴があります。
初心者が資産運用を始めるのであれば、確実に結果の出るインデックスファンドの一択です。というかアクティブファンドは絶対に買ってはいけない商品です。以下、詳しく見ていきましょう。
インデックス投資はなぜ投資初心者でも結果が出るのか?
インデックス投資をすれば、初心者でも結果が出せる理由は、20年~30年ほどの長いスパンで見れば株式市場は必ず成長するからです。
こちらはアメリカの代表的な市場平均、S&P500の推移です。部分的な減少はあるものの、長期的には成長をし続けていることが分かると思います。

長期的に見れば、経済全体は必ず成長していくのです。なので、経済全体に投資できるような商品があれば、その商品は必ずもうかる、ということになります。
そんな美味しい商品が、市場平均に連動するインデックスファンドなのです。
80%以上のプロの投資家がインデックスファンドには勝てないという真実

と思ったあなたは、投資に失敗する道をまっすぐに歩いています。
資産運用の歴史が導き出した虚しい結論は、ほとんどの投資家が市場平均を上回るリターンを上げることができないという真実です。これは、資産運用を仕事にしているプロの投資家についてあてはまる残酷な真実です。
年間成績では約6割のマネージャーが市場平均を下回る。10年では7割、20年では8割のマネジャーが市場に負けている。
(出典:チャールズ・エリス『敗者のゲーム』)
初心者であろうとプロであろうと、市場平均にはほとんどの人が勝てないのです。アクティブファンドは、『プロ』の投資家が自身の知見にもとづいて金融商品を選び、パッケージ化した商品です。そのため、市場平均を上回る結果は出せません。
アクティブな運用が結果を出せない要因は以下
取引コストがかかり過ぎる
投資信託を購入しようと思うと、主に以下のコストがかかります。
購入手数料
投資信託を購入するときにかかる手数料、購入手数料が1%の場合、100万円を出せば、99万円分の投資信託を購入できる。
信託報酬
運用に関わる手数料、信託報酬が年率2%の場合、現在、100万円の投資信託を運用していると、2万円の手数料が差し引かれ、保持している投資信託の金額は98万円となります。
先に紹介したように、インデックス型の投資信託は、パッケージ化された商品を作るのにほとんど手間がかかりません。
そのため、購入手数料と運用に関わる手数料を合わせても、投資金額の0.5%未満に抑えることが可能です(今だと0.5%でも高いくらいです。手数料無料、信託報酬0.1~0.2%くらいの商品を購入しましょう)。
仮に100万円分の投資信託を購入したとしても、手数料として5000円持って行かれるだけなんですね。
それに対して、アクティブ型の投資信託は、パッケージ化された商品を作るのに、めっちゃ手間がかかります。
そのため、手数料が2%以上になることもざらです。仮に100万円の投資信託を購入したとしても、それが98万円になってしまうのです。

と、感じる方は複利運用の威力を良くも悪くも理解していません。これらの手数料は毎年かかるものなんですよ!
仮に100万円を年利5%で20年間運用し、取引に関わる手数料が0.5%と2%の場合を比べてみましょう。
元金 | 手数料 | 実質年率 | 20年後の資産額 |
100万円 | 0.5% | 4.5% | 241万円 |
100万円 | 2% | 3% | 181万円 |
同じ額を運用しているのに、60万円も差が出てしまうんです。わずかなコストの差が投資結果にこれだけ影響を与えるのです。
株式市場は誰にも予測できない
しかも、、、ですよ。
コストがかかったとしても、結果が出るなら良いんですが、、、、
アクティブ運用はそもそも結果が出ないんです。
これは、株価の変化を短期的に予測することが不可能だからです。
市場における株価形成は非常に効率的であり、チンパンジーがウォールストリートジャーナルの相場欄にダーツを投げ込んで選んだ銘柄からなるポートフォリオでも、プロのファンドマネジャーと同じような成果を上げることが出来る。
(出典:ウォール街のランダムウォーカー)
『非常に効率的である』というのは、『株価は新しい情報に対して素早く効率的に反応する』という意味です。そして、新しい情報自体は、まったく『ランダム』にもたらされます。そのため、株価は値動きは予測などできないランダムウォークなのである、ということです。
プロの投資家を名乗る方々の多くは、企業の様々な状況を調べて、投資を行います。しかし、短期的に勝つことはあっても、長期的に市場平均に勝ち続けることのできる投資家はほとんど存在しない、というのが、投資の世界の残酷な真実なのです。
詳しく知りたい方は、インデックス投資の古典、バートン・マルキール著『ウォール街のランダム・ウォーカー』をぜひ読んでみてくださいね。
そんなに良いならなぜみんなインデックス投資をしないのか?

と疑問に思いますよね。そんな疑問に答えるためにデメリットについても伝えておきたいと思います。
市場平均に連動したインデックス投資で成功するための原則は以下の2つです。
- 20~30年続けて保有し、途中で売却しないこと
- 複利運用をし続けること
そして、これらが人によってはデメリットに映り、個別株投資やFX、仮想通貨などに流れてしまうのです。
結果が出るのに長い時間がかかる
インデックス投資で成功する原則の一つは、長期保有をすることです。一度買ったら10年~20年の期間、決して売却せず保有し続ける覚悟が必要です。逆に言えば、10年~20年待たないと結果が出ない、ということです。インデックス投資はとても地味なんです。
インデックス投資で結果が出たとしても、期待リターンはせいぜい3~5%
「1年で資産が○○倍!」「数ヶ月で億稼ぎました!」
みたいな派手な投資の成功事例と比べると、インデックス投資で結果が出たとしても、せいぜい年利3~5%くらいと見込んでおいた方が無難です。
インデックス投資をしている限り、一夜にして億万長者!のようなアメリカンドリームは決して訪れません。
投資金額が1000万円だったとしても、年間30万~50万。月に直すと2万~4万円くらい資産が増えるだけなんです。なんとも地味ですよね。
インカムゲイン(投資収入は増えない)
そして、インデックス投資は基本的に『複利運用』です。投資で得られた利益があったとしても、その利益は再投資に回す、ということですね。
そのため、仮に運用によって利益が得られたとしても、その分預貯金が増えるわけではありません。

みたいな話は出来ない、ということです。資産運用の収益で、セミリタイアをしたい、そこまでいかないにしても、日々の暮らしを豊かにしたい、と考えている人にとってはインデックス投資は向かないんです。
こういったデメリットを鑑みて、、、

インデックス投資を始めたい方への注意点
ここまでの記事を読み

と素直にも思ってくださったあなたにいくつかの注意点をまとめておきます。
インデックス投資は短期的には損をすることもある

と早とちりしないでくださいね(笑)
インデックス投資は、10年~20年の長期スパンで考えた時には確実に結果が出る投資方法ですが、短期的には損失が出ることもあります。
事実、2020年2月のコロナウイルスでの株価急落の影響によって、私もマイナス23%くらいの損失を被っています。
2020年3月時点での投資成績
保有総額 | 損益 | 損益(%) |
1,581,332円 | -483,242円 | -23.41 |
購入しているのは、先進国株式のインデックスファンドが主です。
インデックス投資を始めて3年くらい経ちますが、ちょっと前まで+13%くらいの利益が上がっていたんです。そのため、この下げ相場にはけっこうびっくりです(笑)
数字だけ見れば、マイナス50万円も損失出てるんですからね。
しかも、コロナウイルスの影響はまだまだ続きそうなため、今後もさらに下がり続けそうな予感。。。
しかし、こういった局面でも、焦って売りに出さないのが、インデックス投資の基本です。この下げ相場から脱するのに何年かかるかは読めないですが、

くらいの長期的スパンでゆったり構えて、景気が悪いときにもこれまで通りにコツコツと積み立て続ける。これがインデックス投資の基本戦略になります。焦って売らないようにしましょう!
なるべくコストがかからないファンドを購入すること
先述しましたが、投資信託の運用には、購入時にかかる購入手数料と運用中にかかる信託報酬の2種類があります。
インデックスファンドは、アクティブファンドに比べたら手数料はかなり低いのですが、そのインデックスファンドの中でも手数料が低いものを選びましょう。
手数料の低い代表的なファンドにはこんなものがあります。
ファンド名 | 購入手数料 | 信託報酬 |
SBI・バンガード・S&P500 | なし | 0.0938% |
ニッセイ外国株式インデックスファンド | なし | 0.1023% |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | なし | 0.1144% |
基本的に、購入手数料はかからないファンドを選びましょう!
あとは、全世界株式型か先進国株式型かアメリカ株式型かは各々で選択してもらえれば良いと思います。いずれの場合も、アメリカ株が中心のインデックスファンドになるので、中身に大差はありません。
ちなみに、日本株式のインデックスファンドももちろんありますが、日本の今後の経済が明るいとは思えないため、僕は購入していません。
インデックス投資を始めるなら証券口座は楽天かSBI証券でOK!
ここまでの記事を読み、インデックス投資を始めたくなった方は、SBI証券か楽天証券に証券口座を作ってみましょう。
いろんな証券会社があることにはありますが、基本的にいずれかでOKです。
僕はSBI証券で運用していますが、楽天証券で積み立てを行うと、なんと毎月上限5万円まで楽天ポイントが付くんです(楽天カード使用時)。しかも積立NISAにも適用されます!
ポイント還元率が高く、今から始めるなら楽天証券を選ぶかな~と思います。参考にしてみてください!
まとめ 初心者はインデックス投資一択!
初心者が資産運用を始めるなら、市場平均に連動するインデックスファンドを購入するに尽きます!地味な投資方法ではありますが、初心者が確実に結果を出すにはこの方法が最も有力です。
超少子高齢化社会の日本、、、これから先は国に頼るのではなく自分の手で資産を守っていかなければならない時代です。定期預金をしているだけでは資産は守れないのです。
インデックス投資が気になっている方は、小額でいいので初めてみてください。自分の資産は自分で守る、そのための小さな1歩を踏み出してみませんか?
最後まで読んでくださりありがとうございました!